口腔がんについて
口腔がんとは、舌、歯ぐき、口腔底、頬の粘膜、口蓋、顎の骨、口唇など歯以外のどこにでも発生する可能性があるが、1番割合が多いのは舌にできるがんで、約6割を占めている。舌の中でも舌の横側(舌縁)が要注意な場所である。
そして舌がんは比較的、60歳以上の高齢者や男性に発症しやすい傾向があるものの、近年は女性や若者にも増えてきている。口腔がんは初期症状とした痛みがないので、早期発見が難しい。そのまま口腔がんが進行してしまうと、患部を大幅に切除し、組織を体の他の場所から移植する必要がある。口腔がんの早期発見には前がん病変に気づくのと、気づいたらそれががんにならないか経過を見守ってもらうことが大切である。前がん病変の顕著なサインは粘膜の色が、「赤」と「白」の変化。「赤」の変化は紅板病といって50%前後ががん化するとされ、舌、歯肉、その他の口腔粘膜に発生する。鮮紅色でビロード状、表面は平滑な病変のことをいう。
「白」の変化は白板症といって3~5%ががん化する可能性がある。口腔粘膜、とくに頬粘膜や舌、ときには歯肉にみられる白い病変で、こすっても剥離しないものをいう。特に義歯などによる慢性的な機械的刺激によってなることも多い。
なので、定期検診に来てくれてる患者さんの口腔内を見る時、歯や歯ぐきだけではなく舌に何かできてる時も確り経過観察をして行かないといけない。同じ場所に何ヶ月もあったりした時は舌がんを疑ったり、病院で詳しく検査をしてもらうように誘導できるようにしたい。