
子供の外傷
お子さんが転んだりして、歯をぶつけて血がでている、痛いと泣いているという場合、保護者の方は迷いなく歯科を受診されると思いますが、そうでない場合…。出血がない、痛みがすぐに治まったという場合は、たいしたことないのかな?歯科医院に連れていくほどの怪我かな?と迷うこともあるようです。
ですが、じつはこうしたケースこそ要注意。血が出ていなくても、歯の根っこ(歯根)や歯周組織にダメージが及んでいることがありますし、しばらく時間が経ってから痛みが生じることもあります。
また、お子さんが歯をぶつけて乳歯が抜けてしまった時に「どうせ少ししたら生え変わる乳歯だから歯科医院に行かなくていいかな」と考える親御さんもたまにいらっしゃるのですが、これは絶対にNGです。というのも、歯が抜けるほどの怪我というのは、相当な力が歯と歯周組織にかかっています。そのため、乳歯の奥で成長している永久歯の芽に、そのダメージが及んでいることも多々あるのです。
歯の根っこや歯周組織、あごの骨、永久歯の芽といった、見えない部分へのダメージは、エックス線写真を用いた専門家による検査が不可欠です。ですから、出血や痛みがない場合も、ぜひ歯科を受診して、検査を受けてもらえればと思います。速やかに歯科を受診していただくと、その分治療が上手くいく可能性も高まります。
受診をして問題がなくても、歯には時間がたつと見えてくるトラブルも沢山あるので、定期的な受診(経過観察)が重要です
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記事監修者

いまもと歯科クリニック歯科医師 今本裕紀
【経歴】
- 四天王寺中学校卒
- 四天王寺高校卒
- 大阪大学歯学部卒
- 勤務医を経て2010年「いまもと歯科クリニック」を
奈良県 葛城市北花内にて開院
いまもと歯科クリニックでは、むし歯や歯周病などの治療はもちろん、インプラントや分子栄養療法といった治療まで幅広く対応しています。お口の健康と心からの笑顔を地域のみなさんに届けできるよう、最善を尽くしております。