中心結節って?
虫歯になっているわけでもないのに、小学校高学年や中学生のお子さんが急に「歯がしみるようになった」「噛むと痛い」といった症状に悩まされたことはないでしょうか。こういった症状がある場合、中心結節の破折が考えられます。
「中心結節」とは小臼歯(糸切り歯の後ろ2本の歯)に多く見られる歯の形態異常の一つで、生えたての永久歯の真ん中にとがった突起が生じたものです。
この中心結節の問題点は、結節部にまで神経が伸びてきていることです。そのため、中心結節が破折することで神経が露出してしまい、しみやすくなったり痛みが出るだけでなく、神経から細菌が侵入して感染することで、歯肉が腫れてくることもあるのです。
この結節(突起)は、大人になるにつれて自然にすり減ってなくなることが多いのですが、まれに何かの拍子で折れてしまうことがあります。このとき突起の中にも神経が入っているため、突然折れてしまうと神経が出てしまう場合があります。
少しずつすり減れば神経もだんだん退縮するため、痛みを感じることはないのですが、折れてしまうと最初はしみる程度でもだんだん症状が強くなって痛みが生じたりします。
また、しみるなどの症状が出なくても神経が少しずつ腐ってしまい、神経を取る必要も出てくる恐れがあります。
中心結節が折れてしまうのを防ぐにはどうしたらいいでしょうか?長さや形などは個人差があり、治療法は症状によってさまざまです。治療は基本的に2つで、補強するか少しずつ削るかのどちらかです。1つは、根本部分を樹脂(プラスチック)の材料で補強します。次に、突起の先端部分を少しずつ削ることで神経を傷めることなく高さを減らして丸めていきます。