CTG/FGG「歯茎を再生する治療」について詳しく解説|いまもと歯科クリニック|奈良県葛城市の歯医者

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CTG/FGG「歯茎を再生する治療」について詳しく解説


みなさんこんにちは。

葛城市の歯医者【いまもと歯科クリニック】です。


歯を失った時にインプラント治療をしようと思っても、歯茎が下がっているとインプラント周囲炎のリスクが高くなることがあります。

審美的にも気にされる方が多いため、歯茎を再生する治療を選択される場合があります。

そこで今回は、歯茎を再生する2つの治療のCTG(結合組織移植術)とFGG(遊離歯肉移植術)についてご紹介します。


■  CTG(結合組織移植術)とはどのような治療?


歯を覆っている歯茎の構造は、「上皮組織」「結合組織」「骨膜」の3つから成り立っています。

CTGは、加齢や歯周病で下がってしまった歯茎の部分に対して行う治療です。

上顎の天井部分にあたる口蓋から「結合組織」のみを採取して、下がってしまった歯ぐきに対して移植して、歯茎のボリュームや厚みを回復する治療です。


CTGのメリット

CTGを行うことで、歯の周りの組織の再生が促されます。

新しく再生された歯周組織は、細胞や血管が新生して、歯周病の進行を防ぎます。

また、歯肉の量が減っていて、インプラント治療が難しいケースでもインプラント治療が可能になる場合があります。


CTGのデメリット

CTGは口蓋部分から組織を採取する手術と歯茎の移植する手術があるため、難易度の高い手術です。

そのため、どの歯科医院でも対応しているわけではありません。

また、2つの傷口が回復するまで治癒を待つ必要があるため、一般的なインプラント治療の期間より治療期間が長くなります。

 

■  CTGの治療の流れ


STEP1 歯茎を切開して移植が必要な歯茎の量を測定します。


STEP2 上顎の天井部分から歯茎を切開して、上皮部分は残して内側の結合組織を採取します。


STEP3 先ほど採取した結合組織を歯茎の内部に移植して歯茎を縫合します。


STEP4 上顎の天井部分も縫合します。


STEP5 CTGをして、1~2週間程度で抜糸をして、傷の治りを待ちます。


■  FGG(遊離歯肉移植術)とはどのような治療?


FGGも歯周病などで減ってしまった歯茎の再生を促進させる治療です。

患者さんの口蓋から組織を採取して歯茎に移植する手術ですが、表面の組織である「上皮組織」を移植する手術です。

CTGと比較すると、採取した組織をそのまま移植することができるため、技術的に難易度が低いといわれています。


FGGのメリット

加齢や歯周病などで減少してしまった歯茎の再生を促すことが可能です。

また、もう1つの歯茎を再生する方法のCTGと比較すると、手術後の傷の治りが良い特徴があります。


FGGのデメリット

FGGのデメリットとして考えられるのは、採取した部分が歯茎の色と違いが出てしまう場合があることです。

見た目を改善するためには、ほかの治療が必要な場合もあります。

また、FGGをした部分が萎縮して歯茎の厚みが変わってしまうケースがあり、その場合再治療が必要なこともあります。


■  FGGの治療の流れ


STEP1 歯茎を切開して、移植する部分の歯茎の量を確認します。


STEP2 上顎の天井部分から移植に必要な上皮を切り取ります。


STEP3 先ほど採取した組織を移植して、歯茎に縫合します。


STEP4 上皮を切り取った部分は、傷の治りを早めるためにコラーゲンなどで覆う場合があります。


STEP5 手術から1~2週間経過すると、抜糸をして経過を確認します。


■  歯周病で減少した歯茎の再生を促してインプラント手術を


歯周病が悪化すると顎の骨も溶かしてしまい、歯茎が退縮するケースもあります。

そのまま放置していても、元通りに戻ることはないため、インプラント治療をしようと思った時に治療が難しい場合があります。


CGFとFGGは歯肉状態を改善して、インプラント周囲炎のリスクも軽減できます。

どちらの治療が自分に合っているかは、患者さんのお口の状態によって異なりますので、精密検査をした上でご提案させていただきます。お気軽にご相談ください。


いまもと歯科クリニック
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