CGF再生療法について詳しく解説|いまもと歯科クリニック|奈良県葛城市の歯医者

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CGF再生療法について詳しく解説



みなさんこんにちは。

葛城市の歯医者【いまもと歯科クリニック】です。


インプラント治療を行う際には、インプラントを支える顎の骨の厚みや量が重要になります。

足りない場合には、サイナスリフト、ソケットリフト、GBRなどの骨造成の手術を行いますが、ご自身の血液の成分を利用して行うCGF再生療法もあります。

この治療は、身体に対しての拒否反応も少なく、骨の修復を促します。

そこで今回は、CGF再生療法について詳しく解説させていただきます。


■  顎の骨の再生を促すCGF再生療法とは


CGF再生療法は、採血したご自身の血液から採取された成分を利用して行います。

そのため、拒絶反応や感染症のリスクも少なく、身体になじみやすい特徴があります。

遠心分離機で血液の中の組織を再生、修復する働きを持つ成分を凝縮し、骨充填剤と一緒に混ぜ合わせて充填することで骨の修復を促す治療法です。


CGF再生療法は、怪我が治る過程を応用した治療法で、怪我で出血が起きると血小板が集まり、血栓を作って傷口を覆います。

ただし、血小板だけでは十分に止血ができないため、血液の中の「フィブリン」と呼ばれる粘着性の高いタンパク質が作られます。

このフィブリンは、組織の修復を促す働きがある成長因子があり、傷の治りを促進する効果も期待できます。

そのため、このフィブリンが血栓に網のように覆いかぶさって、傷口を塞いでかさぶたを作ります。


CGFは、遠心分離機でフィブリンを集めてゲル状にします。

この中には、成長因子や血小板が多く含まれており、インプラントで骨が足りない部分に骨充填剤と一緒に充填することで、骨を増やすことが可能です。


ご自身の血液を使用するため、拒絶反応も少なく、インプラント手術後の治りも良くなることが期待されています。


■  CGF再生療法の流れ


STEP1 血液を採取する


CGFを採取するために、採血をします。

CGFで使用する血液は、20~40cc程度のため、健康診断などで採血をする際と同程度です。


STEP2 血液を遠心分離機にかける


採取した血液を遠心分離機にかけると、「血漿」「血小板」「成長因子」を含む血漿部分と「白血球」「赤血球」を含む血球部分に分かれます。

血漿部分の一番下の濃度の濃い部分が、CGFで再生治療に使われます。


STEP3 手術


顎の骨を増やしたい部分に、CGFと必要に応じて骨補填材を混ぜ合わせて使用します。

CGFを使って、顎の骨の再生を促すためのスペースを確保することもあります。


■  CGF再生療法のメリット


・骨が少なくインプラント治療ができない場合でも適応できることがある

従来であればインプラントが難しい症例でも、骨の再生を促すことでインプラント治療が可能になるケースがあります。


・安全性が高い

CGFは、自身の血液を使用しているため、再生能力が高い特徴があります。

骨の再生を促す治療は、GBR法やサイナスリフト、ソケットリフトなどがありますが、骨充填剤だけを使用することが多いため、CGF再生療法と比較すると再生能力が劣る部分があります。

豚や馬のコラーゲンを使用した材料を使用する場合より安全性が高くなります。


■  CGF再生療法のデメリット


・対応できるクリニックが少ない

インプラント治療を伴うCGF再生療法は、遠心分離機が必要な治療になります。

また、厚生労働省の認可も必要なため、治療ができるクリニックが限られてきます。


・費用が高い

CGF再生療法は保険が適用されない自由診療です。

そのため、歯医者ごとに費用が異なり、全額自己負担のため費用が高くなります。


・適応にならないケースがある

重度の心疾患があったり、白血病や人工透析を受けているなど、全身疾患がある場合には、適応できない場合があります。


■  CGF再生療法でインプラント治療が可能な場合も


顎の骨が足りず、インプラント治療が難しい場合でもCGF再生療法で対応することでインプラント治療が可能になる場合もあります。

身体への負担も少なく、安全性も高いため、顎の骨が足りないとインプラント治療を断られてしまった方など、ぜひ一度当院にご相談ください。


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