口呼吸の予防|いまもと歯科クリニック|奈良県葛城市の歯医者

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口呼吸の予防

いまもと歯科クリニック
歯科衛生士 和田

▫︎口呼吸の予防に、
現在、約30%もの幼児がくちで呼吸をしており、その大半は口の機能に問題がある。ここで実験をしてもらいたい。まず舌を口の中天井(口蓋)につける。この時口は閉じており、必ず鼻で呼吸をしているはずだ。次に、徐々にそこから舌を離すと口が開いていくと同時に口呼吸になる。
舌は大きな筋肉のかたまりである。口呼吸の原因は、唇だけでなく舌の筋肉の弱さも関係している。これが弱ければ、舌が下がり口が開いてしまうのだ。では、どうすれば舌の筋肉が発達するのか。「あいうべ体操」(口のトレーニング)も良いが、手づかみ食べ物重要だ。自分で食べ物を口の中に入れ、チュパチュパも食べると舌の筋肉が発達する。同時に鼻呼吸となる。
乳児は、歯が生える前から、唇や舌を使って食べている。歯が充分に生えていない頃から手づかみ食べをスタートすると、これらの筋肉が鍛えられ、さらに口呼吸の予防につながるのだ。

「食べる」を体で学び、「食べる」が体を育てる

▫︎無理なく&おトクに健康
日本人の10人に8人は、自分では気がつかないうちに口呼吸をしていると言われています。特に、寝ている時は体の力が抜けて筋肉が緩むので、無意識にお口が開いてしまう方が多いのです。睡眠中の口呼吸は、お口の中が乾くだけでなく、体にさまざまな不調を引き起こします。この寝ている時の口呼吸を簡単かつ確実に鼻呼吸にしてくれるのが、お口にテープを貼って寝る「マウスピース」です。
夜間にテープが剥がれても諦めないで!
当院では、口呼吸をしている患者さんには必ずマウステーピングをすすめるのですが、患者さんの中には「寝ている間にテープが取れてしまい、マウステーピングができない」と言う方がいらっしゃいます。マウステープが取れてしまうのにはいくつか理由があります。
まず考えられるのは「口を開けようと、テープが剥がれてしまう、自分でテープを剥がしてします」ことです。人は起きている時も寝ている時も口を閉じて鼻呼吸をするのが基本です。でも長年、口呼吸で寝ていた人は、テープを貼っても口呼吸をしようとするので、お口を開こうとして剥がれたり、自分でテープを剥がしてしまいます。
この場合はテープを縦に2本貼ったり、幅広のテープをつかってみるなどして、根気強く試してみましょう。一週間もするとマウステープを貼ることに慣れてテープが剥がれにくくなります。
次に考えられるのは理由は「テープを貼る部分に化粧水やクリームを言っている」ことや「髭が伸びている」ことです。化粧水やクリームを塗っているとテープが剥がれるだけでなく、お肌がかぶれてしまうこともありますので、テープを貼る部分には何も塗らないことをおすすめします。また男性は髭が剃ってからテープを貼ると良いのですが、どうしても剃れない場合は、テープを長めにしたり、バッテンにして✖️貼るとよいでしょう。

▫︎口トレは、乳児期から。日常生活で。
だからいいんです!
味がある歯固め&手づかみ食べ

①目と手と口の協調運動になる
赤ちゃんは目で見て、手で持って、口に入れる、ことを同時に行うどころか、手を口が自分の体の一部であることを認識していません。何かを見つけて手が触れて繰り返し口に持っていくことで、体に認識し、自由に同時に行えるようになっていきます。
②鼻呼吸になる
授乳中の赤ちゃんは鼻呼吸です。母乳やミルクを飲んでいる時は、口では息ができません。同じように自分で何かを舐めたりしゃぶったりしている時も、鼻呼吸をしています。
③唇の閉じる力をアップ
唇でくわえますから、閉じる力が発達します。
④舌の力アップ
味があるとチュパチュパと口や舌が動きます。それによって舌や唇の力が発達します。
⑤飲み込む力のアップ
舌が動くと、お口の中には唾液がどんどん出てきます。すると唾液をごっくんと飲み込みます。何度も飲み込むことが嚥下のトレーニングになります。
⑥奥へ押し込まないことを学ぶ
繊維質が多く大きなかたまりの食べ物であれば、誤飲することはありません。喉の奥で「おえっ」となっても、自分の手で持っていればそれ以上押し込んではいけないという、赤ちゃん自身の学びにつながります

▫︎日常生活に取り入れよう!
口トレ遊び
口トレは、楽しく気軽に日常生活でできること。だからおすすめは「遊び」。ここでは「口トレ遊び」の効果や、おすすめ方法を見ていきましょう。
風船ガムの効果
風船ガムを噛み、風船を膨らませると言う取り組みを月二回、約1年間続けました。
開始当初は大きなサイズの風船を膨らませる子供はわずか6.3%で風船を作れない子供も多くいました。しかし1年後には、大きなサイズの風船を作れる子供は41.6%にやる機会がなかっただけで、やればできることがわかりますね。この調査では、お口を閉じる力もアップしていました。
あいうべ体操&風車まわしの効果
保育園児に、毎日「あいうべ体操」と「風車まわし」を不定期で「ふきごま」や「ストロー射的」「フーフーサッカー」「スイカのタネ飛ばし」などを行ってもらいました。スタート時と5ヶ月後にピロピロ(吹き戻し)とろうそく吹き消しテストで比較したところ、お口の機能アップが見られました。
▫︎口トレ遊びおすすめベスト5
とくにおすすめしたい口トレ遊びを5つピックアップしました。ぜひチャレンジしてみましょう。
口トレ遊びおすすめ
その1 ピロピロ(吹き戻し)
昔からあるピロピロ(吹き戻し)。最近では美容や医療・介護現場向けだけでなく、アスリート向けのトレーニングツールとしても活用されています。おもちゃのピロピロとは違ってピロピロの伸びる部分にワイヤーが入っており、負荷がかかるようになっています。
 ピロピロparty
吹き戻しとデバイスを使用した新感覚のトレーニングゲームです。鼻から息を大きく吸って、画面に向かって吹き戻しを吹くゲームです。ピロピロの巻紙の先端にはアイシータグがついており、デバイスのカメラ部分がそれを読み取って反応する仕組みです。先端をいろんな方向に動かしながら吹くことでお口のトレーニングになります。
その2風船ガム
風船ガムで遊ばないなんてもったいない!
楽しくて美味しくて、しかも健康になれる!これも口トレ遊びにもってこいのツールです。
風船ガムの膨らませかたのコツ
①ガムをよく噛み、丸い形を作ります。
②ガムを舌の上でうすく伸ばします。
③ガムの真ん中に舌を入れます。
④舌を手前に少し引いて息を吹き込みます。
実は、本来上あごについているものなのですが、舌に力がないと、お口の中で舌がさがった状態になります。(低位舌)「低位舌」は、ポカンと開いたお口や口呼吸の原因になるだけでなく、歯並びなどにも悪影響を及ぼします。そのため歯科矯正治療の際は、歯を適切な位置に移動する治療と並行して、舌や唇、頬などもお口の周囲の筋肉を鍛えるトレーニングを行います。これを「口腔筋機能療法」(MTF)と呼びます。低位舌の改善に効果的なMTFの一つに「ガムトレーニング」があります。よく噛んで丸めたガムを上アゴの前方に押し当ててから広げていくと言うものです。風船ガムを噛んだ時は、このガムトレーニングも一緒に行うと、よりお口の機能アップにつながります。
 舌の位置
舌の本来の位置は、舌に力を入れずに舌が上アゴにくっついている状態です。
舌が下がっていると、お口ポカンや口呼吸になりやすいです。
その3笑いヨガ
「笑い」は体のジョギングと言われ、30秒笑うだけで実際のジョギングと同じ効果があるそうです。しかも笑うだけで、脳は気持ちよいと感じるホルモンを分泌します。この笑いを応用したトレーニングが、高田佳子さん推奨の「笑いヨガ」です。笑いながらお口を大きく開けたり、舌を出すことで唾液もたくさん出ますから、口トレとしても、全身の健康のためにも、最適です。小顔や美肌効果も期待できますよ。毎日取り組みたい遊びです。
 歯磨き笑い 
口を横に伸ばして「イッヒッヒ」と笑いながら、歯ブラシを横に動かします。大きな口を開け、「ハッハッハ」と奥歯をみがきます。左右を繰り返します。
 うがい笑い
口を膨らませ、できるだけ長く「ムグムグします。」水をおもっきり遠くに飛ばすつもりで「ブッハッハッハー」と笑います。
 梅干し笑い
世界1酸っぱい梅干しを食べることを想像します。酸っぱそうな顔をして、「ハッハッハ」と笑います。
その4ゴム手袋風船
ゴム手袋、紙コップ、ストローを使った自分の風船を膨らます、という口トレ遊びです。材料はいずれも100円ショップで入手でき、簡単に作れます。しかもゴム手袋には好きな絵を描いたりして、楽しんで作ることができます。
その5傘入れ袋風船
天気の悪い日に、店先に置いてある傘入れ袋。最近では100円ショップでも手に入ります。これに息を吐いて空気を入れると言う口トレ遊びです。空気を入れたあとは、ねじってテープで止めればおもちゃとして大活躍!子供たちは大喜びです。これを使ったチャンバラごっこも定番ですね。

他にもいろいろ口トレ遊び
 ストロー魚釣り紙で作った魚、ストローを吸ってつります。
 ストロー射的紙コップなどで作った的をストローを吹いて倒します。
 フーフーサッカー紙を丸めたボールを拭き、机のゴールに入れます。
 スイカのタネ飛ばしスイカの実と種を口の中で分け、種を遠くへ吹き飛ばします。最初はできなくても徐々に遠くへ飛ばせるようになります。
 あいうべ体操 子供が知ってる歌に合わせて、「あー、いー、うー、ベー」と顔と口を大きく動かします。
 吹きごま 紙でコマを作り、息を吹きかけて回します。

▫︎お口の中にいる虫歯菌の量が多いほど、虫歯のリスクも上がります。歯の付着しているプラーク(歯垢)は最近のかたまりで、その中にいるむし歯菌(代表格はミュータンス菌)が糖を含む炭水化物から酸を作り、歯の成分が溶け出す脱灰を引き起こします。
虫歯菌の量を減らすには、まずは歯磨きでプラークをしっかり落とすことです。
歯ブラシだけでなくデンタルフロスも、使いましょう。

●虫歯になりやすい人 
リスク要因が多く、シーソーが脱灰傾いている人ほど虫歯になりやすいです。

リスク要因
・フッ素を使っていない
・虫歯菌が多い
・ダラダラ食べ
・唾液量が少ない
・不十分な歯磨き
・歯科に定期検診受診していない

防御要因
・フッ素を使っている
・虫歯菌が少ない
・適切な食生活
・唾液量が多い
・適切な歯磨き
・歯科に定期受診している

Q 口内炎について歯医者さんで相談してもよいものでしょうか?いつも、どこで見てもらえればよいのか悩んでいるうちに痛みが引くのですが…

A 歯科医院では口内炎についての相談受け付けています。とくに、大きくなっていたり、長引いている場合には、他の病気の可能性も考えられますので、歯科医院の受診をお勧めします。

解説

歯科医院での処置と聞いてすぐに想像されるのが、むし歯や歯周病の治療、入れ歯の製作や調整などかと思います。
しかし、歯科医院ではこれらの処置のみを行っているわけではなく、お口の粘膜の病気などの治療も行っています。
口内炎とは、一般的に「お口の中にできて痛みを生じる浅場」を指します。
潰瘍には種類があり、もつとも多く発症するのが「アフタ性口内炎」と呼ばれるものです。これは、お口の粘膜にできる小さな円形の潰瘍で、周囲は赤く、中心部は白く見え、中央部がくぼんだ状態(クレーター状)です。なかでも周期的にできるものは「慢性再発性アフタ」と呼ばれます。
慢性再発性アフタは、日本人のお口の中の病気では、むし歯と歯周病の次に多いとされています。粘膜の傷、ストレスや疲労、栄養障害、性周期がアフ夕発症の引き金とされていますが、いまだ原因は不明です。感や類、舌に1~数個でき、通常は1~2週間で治ります。神経質な人や自律神経の不安定な成人に多く、子どもや喫煙者には少ないのが特徴です。
そのほかにも、アフタはウイルスや膠原痛、薬剤が原因で生じることもあります。アフタ性口内炎とよく間違われる病気に「入れ歯や歯によってついた傷」などがあり、歯科医院で判別してもらう必要があります。
慢性再発性アフタのあるかたは、お口の中を清潔に保ち、粘膜への傷、過度なストレスや疲労を避けるようにしてください。治療には市販薬(口内炎治療用軟青)も有効で、アフタができたらなるべく早く使用すると治療効果がより高まります。歯科医院によっては、口内炎へのレーザー治療を行っているところもあります。
1~2週間経っても治らない場合は、ウイルスや膠原病が原因の潰瘍、入れ歯や歯によってついた傷、あるいは日腔がんの可能性もあります。口腔がんはそのままではけっして治ることはなく、大きくなっていきます。1カ月も治らない、1cmより大きい、触ると硬いなどの症状があれば早急に歯科医院や口腔外科などを受診しましょう。

口内炎に似たお口の病気
芙猪擔(舌)
歯によってついた傷(歯ぐき)
アフタ性口内炎(くちびる)
ヘルペス性口内炎(くちびる)
舌がん があります。

Qうっかりしていて
無断キャンセルしてしまいました。
次の受診が
気まずいのですが・・・・・。
気兼ねすることなく、安心してまたお越しください。むしろキャンセルにより来できない期間が長くなってしまっているため、お口の状態が心配です。受診のご予約をお願いします。

Qお薬手帳は持っていくほうがいいですか?
ご持参いただけると助かります。歯科治療では出血をともなうことがありますので、持病の把握にお薬手帳があると役立ちます。お口の状態に服用されている薬の影響が出ることもありますし、糖尿病や高血圧などの全身の病気と関連する歯科疾患もあるからです。

Q急いでいるとき、治療時間を短くすることはできますか?

A早めに治療を終えてほしい場合は、あらかじめお電話でその旨をご相談いただくとよいでしょう。処置内容を変更したり、あるいは予約日の変更をお願いすることもあるかもしれません。また、終了時間ぴったりに歯医者さんを出たいなどお急ぎの場合も対応しますので、お申し出ください。
予約制の歯医者さんでは、毎回の治療時間はだいたい固定されていると思いますが、処置内容により時間を多めに取ることもあります。予約を取るときに、「次回は何分かかりますか?」とお尋ねいただくとよいでしょう。

Q保険証を忘れても、治療は受けられますか?

A受診は可能ですが、一旦、治療費が
10割負担となります。後日、保険証をお持ちいただいたときに差額分をお戻しいたします。

甘いものを控えているはずなのに、むし歯になってしまう。それは甘いものの「食べかた」に問題があるのかもしれません。
飲食後、お口のなかでは、細菌の生み出す
酸や飲食物の酸により歯の成分が溶け出し
(脱灰)、その後、時間をかけて唾液が成分を歯に戻していきます(再石灰化)。溶かす力が戻す力を上回る状態が長期間続くと、むし歯になっていきます。
このとき、甘いものの「量」以上に、食べる「頻度や時間」が問題となります。ひっきりなしに甘いものがお口のなかにあると、唾液が歯を修復する時間が取れません。
ですから、のどあめを絶えず舐めていたり、ドリンクをチビチビ飲んでいたりすると、むし歯になりやすいのです。野菜ジュースやスポーツドリンクなど、ヘルシーなイメージのものにも意外に砂糖は入っていますのでご注意を。