皆さん、こんにちは。
奈良県葛城市の【いまもと歯科クリニック】です。
「歯がグラグラして食べ物が噛みにくい……。」
「歯を抜かないといけないなんて……。」
年齢を重ねると、お口の中の健康が気になる方が多いですが、45歳以上から徐々に歯を失う方が増えるというデータがあります。
そこで今回は、大人が歯を失う平均的な年齢や原因についてご紹介します。
目次
■歯が抜けるのは何歳ころから?
厚生労働省の歯科疾患実態調査によると、歯を失い始める平均年齢は40代後半からとされています。
そして、年齢を重ねるごとに失う歯が増加傾向にあります。
年代別の1人あたりの平均残存歯数は以下の通りです。
40代 約25本〜26本
50代 約23本〜24本
60代 約19本〜22本
70代 約15本前後
このように、40代後半から歯を失う方が出てきて、60代以降は歯の本数が大きく減っていることが分かります。
■大人の歯が抜けてしまう4つの原因とは
1. 歯周病
歯を失う原因として多いのが「歯周病」です。
歯周病は、初期の段階では歯ぐきの腫れや出血などの症状ですが、進行すると歯を支えている骨を溶かし、歯がグラグラする疾患です。
最終的には歯が抜け落ちてしまうケースもあり、早期の対処が必要です。
しかし、自覚症状が少ないため気づくのが遅くなり、かなり悪化していることも少なくありません。
そのため、静かに進行していることも多く、「サイレントキラー」と呼ばれることもあります。
2. むし歯
むし歯が悪化して、神経まで達しても治療が行われないと、根の先に膿がたまる場合があります。
すると、歯の根が割れたりして歯を残しておくことが難しい場合もあります。
また、一度むし歯治療をして、神経の処置をした歯は栄養や水分が行き渡らず、もろくなっています。
再度むし歯になると、歯質が大幅に減ってしまったり、根が割れたりして抜歯となる場合もあります。
3. 歯の破折(歯ぎしり・食いしばり)
強い力で食いしばる癖や歯ぎしりの習慣があると、歯に強い力がかかり、歯の根が割れてしまう場合があります。
特に、神経の治療をした歯はもろくなっているため、割れやすくなります。
歯の根が割れてしまうと抜歯になるケースが多いため、「マウスピース」を使って歯への負担を軽減する方法があります。
寝ている時の歯ぎしりは無意識のため、自分で改善することが難しく、ナイトガードを使用して歯を守りましょう。
4. 外傷・事故
スポーツでの外傷や、交通事故などで口をぶつけて歯を失う場合があります。
コンタクトスポーツの場合、スポーツ用のマウスピースを使用することで歯を守ることができる場合があります。
■歯を失うと起きることとは?
歯は、1本失った場合でも噛み合わせのバランス・審美性・発音などに影響を与えます。
隣の歯が隙間を埋めようと少しずつ傾いてきたり、噛み合わさっている歯が伸びてきたりする場合もあります。
また、噛み合わせのバランスがずれて、顎に負担がかかるケースも考えられます。
「1本ぐらい抜けても……。」と放置していると、ほかの歯にも影響を及ぼして、歯の寿命を縮めてしまう場合があります。
■大人の歯が抜ける前に予防をするためのポイントとは
大切な歯の健康を維持するためには、悪くなってから治療をするのではなく、予防をしていくことが大切です。
◎毎日のセルフケア
歯ブラシだけでは、磨きにくい部分や歯と歯の間などは汚れが残ってしまいがちなため、「デンタルフロス」や「歯間ブラシ」を併用しましょう。
必要に応じて、補助清掃用具を使うことで細かい汚れが落ちやすくなります。
お口の状況に合った補助清掃用具もお伝えできますので、ご希望の場合はご相談ください。
◎定期的な検診
定期的に検診を受けることで、自覚症状がない段階のむし歯や歯周病を発見しやすくなり、早期発見・早期治療につながります。
■歯を失わないためには習慣が大切
年齢を重ねて、40代後半になると歯を失うリスクが増えてきます。
そのため、毎日の丁寧なセルフケアや定期的に検診を行って予防することが大切です。
セルフケアの習慣と定期検診を受けることで、健康な歯を維持しやすくなります。
定期検診を受けていない方はぜひ1度お口のチェックをしてくださいね。