皆さん、こんにちは。
奈良県葛城市の【いまもと歯科クリニック】です。
「噛む力」は目に見える物ではないため、噛む力が大切といわれても実感しにくいかもしれません。
ただ、噛む力は生活の質を高めるだけでなく、全身の健康や脳の活性化、姿勢にも影響を及ぼす大切な働きです。
そこで今回は、噛む力があるメリットと噛む力が弱いとどうなるかについてお話させていただきます。
目次
■噛む力があると得られる4つのメリット
噛む力があるとメリットが多いですが、4つのメリットについてご紹介します。
◎脳の活性化につながる
しっかり噛むと、刺激が脳に伝わることで血流が良くなり、記憶力や集中力が高まることが分かっています。
噛むことで、認知能力が活性化されるため、特に高齢の方は、認知症のリスクを軽減することができます。
また、海馬という記憶力をつかさどる部分もよく噛むことで刺激を受けます。
実際に、ガムを噛んでテストを受けると、何もしていない時と比較して記憶テストの成績が良くなった研究は複数あり、日常生活でよく噛むことは脳の活性化につながるのです。
◎消化機能の吸収を助ける
食べ物をよく噛むと唾液がたくさんでますよね。
唾液には様々な働きがありますが、「アミラーゼ」という消化酵素が含まれているため、消化機能の吸収を助けます。
◎姿勢やバランスを整える
歯の噛み合わせがきちんと整っていると、全身のバランスにも良い影響を及ぼします。
口周りの筋肉バランスが整っていると、そこからつながっている首や肩の筋肉も安定しやすくなります。全身の筋肉はつながっているため、首や肩などのバランスも保ちやすくなるのです。
◎顔の筋肉を使うため、表情が豊かに
しっかり噛むと、口周りの筋肉(表情筋)が鍛えられます。
そうすると、ほうれい線ができにくくなったり、口角が上がりやすくなったりするため、若々しく、表情が豊かになります。
■噛む力が弱いとどうなる?
噛む力が弱い・噛めないと様々なデメリットがありますので、当てはまっていないか確認してみてくださいね。
◎顎の発達不足
お子さんの顎の成長は、しっかり噛むことで促されます。
しかし、小さな頃からあまり噛まずに食事をしていると、顎の発達が十分に促されずに歯が生えるスペースが足りなくなってしまいます。
歯が適切に生えるスペースが足りないと、歯並びの乱れを起こしてしまうこともあるため、お子さんの食事中の様子をしっかりとチェックしておきましょう。
◎認知症のリスクが上がる
噛むことで脳に刺激が伝わっていますが、噛む力が弱いと脳の活動低下を引き起こす要因になります。
高齢の方が噛む回数が少なくなってくると、認知機能が低下することも示されています。
◎噛み合わせの悪化
しっかり噛むことができないと奥歯が使われにくくなり、前歯に負担がかかります。
そうすると、噛み合わせがずれて歯並びが悪くなったり、その影響で歯周病が進行したりする場合もあります。
■噛む力を高めるための対策
毎日の生活の中で噛むことは何度もあります。
噛む力を高めるためにできる習慣を取り入れて、噛む力を強化・維持しましょう。
◎噛み応えのある物を食べるようにする
やわらかい食品は身の周りにたくさんありますが、やわらかい物ばかり食べる習慣がついていると噛む力がだんだん弱くなってしまいます。
そのため、噛み応えのある食材や繊維質の野菜などを取り入れるようにしましょう。
◎1口30回以上噛むようにする
食事中に何回噛んでいるか数えたことはありますか?
普段の食事の中で意識せずに30回噛んでいる方は少ないのではないでしょうか。
一口につき30回程度噛むように意識すると、噛む習慣が身に付きます。
◎歯科医院で定期的に検診を受ける
お口の中に不具合があると、しっかり噛むことが難しくなります。
初期のむし歯や歯周病は自覚症状が少ない疾患のため、早期発見・早期治療が重要です。
■噛む力を高めるためにお口の健康を維持しましょう
しっかり噛むことは、脳の活性化や消化機能を高め、姿勢やバランスを整えます。
お口の中に不具合があると、しっかり噛むことができず、口腔内や全身の健康にも影響が及ぶこともあります。
当院では、定期検診で健康なお口をサポートいたしますので、お気軽にご相談ください。