「脱灰」~初期虫歯は脱灰と再石灰化の競争です。~|いまもと歯科クリニック|奈良県葛城市の歯医者

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「脱灰」~初期虫歯は脱灰と再石灰化の競争です。~

こんにちは、奈良県葛城市歯医者いまもと歯科クリニック歯科衛生士の中本です。歯の表面に付着した歯垢(プラーク)は食べかすではなく、その本体は細菌です。歯垢1mg中には約23億の細菌が生息しています。このうちミュータンス菌やラクトバチラス菌などが、むし歯の原因菌となります。細菌が食物中の糖を取り込み、分解して酸を産生し、この酸が歯の成分であるハイドロキシアパタイト(リン酸カルシウムの結晶)を溶解するという過程が脱灰という現象です。エナメル質表面の成分が食事のたびに溶け出し(脱灰)ますが、唾液が酸を中和し、エナメル質表層が再石灰化され、元の状態に戻ります。唾液の再石灰化作用のように、生体には本来備わった抵抗力があるということです。この脱灰と再石灰化のバランスが保たれていれば、むし歯にはなりません。歯がむし歯になり、穴があくという現象は脱灰(細菌)と再石灰化(生体の抵抗力)が競争をして脱灰が優勢であるということを意味します。この競争で再石灰化に加勢するために、プラークコントロール、食生活の改善(間食の制限)、フッ素の応用などの手助けが必要となります  

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