こんにちは、奈良県葛城市歯医者いまもと歯科クリニック歯科衛生士の中本です。唾液が多いとなぜ良いのでしょうか。唾液を増やすメリットには、主に次の4つが挙げられます。
- 虫歯予防になる
- 口臭予防になる
- ご飯が食べやすくなる
- 発音しやすくなる
どれも重要な働きですね。では、なぜこれらのメリットが生じるのでしょうか。唾液の働きについて、詳しくみていきましょう。
唾液の作用
私たちがふだん意識せずに産生している唾液には、こんなにたくさんの作用があります。
1. 消化作用
唾液にはアミラーゼという酵素が含まれており、お米などのデンプンを分解する作用を持っています。お米を食べた時に甘く感じるのは、このアミラーゼによってブドウ糖(グルコース)を生じるためです。
2. 浄化作用
唾液に多く含まれているのは、もちろん水分です。水分の流れによって、口臭の原因となる細菌や食べカスを洗い流してくれます。
3. 潤滑、粘膜保護作用
ウイルスに対しての粘膜保護、会話や咀嚼を助ける潤滑作用にもつながっています。細菌が歯周組織を壊し、歯周病にするのを防ぐシスタチンという成分も含まれています。
4. pHの緩衝作用
通常、ご飯を食べると口腔内が酸性に傾きます。そのままにしておくと、歯が酸によって溶かされたり、虫歯になりやすくなったりしてしまいますが、唾液でpHを調節することによって健常な状態に維持してくれます。
5.再石灰化作用
唾液に含まれるスタテリンやカルシウムイオンが歯にくっつくと、歯を強くする再石灰化という現象を起こしてくれます。あとちょっとで虫歯になりそう…というリスクのある歯を、健康な状態に戻してくれるのです。
