みなさんこんにちは。
葛城市の歯医者【いまもと歯科クリニック】です。
歯周病は40代では多くの方が患っている生活習慣病ですが、悪化すると歯を失ってしまう怖い疾患です。
そこで今回は、歯周病になってしまう原因となりやすい方についてご紹介します。
目次
■歯周病の直接的な原因とは?
歯周病の直接的な原因は、磨き残しの歯垢(プラーク)の中に潜んでいる「歯周病菌」です。
歯垢(プラーク)は生きた細菌の塊で、毒素を出して歯ぐきの炎症を引き起こします。
お口の中の酸素の少ない場所を好み、歯ぐきの境目の「歯周ポケット」に潜んでいるため、この部分で炎症が起きます。
歯周病の初期の段階では、歯ぐきが腫れる、出血するなどの症状が現れます。
さらに進行すると、歯を支えている顎の骨にまで炎症が広がり、顎の骨を溶かしてしまいます。
そうすると、支えが少なくなった歯はグラグラしたり、最悪の場合抜け落ちてしまったりすることもあります。
■歯周病の間接的な原因(リスクファクター)とは?
歯周病には、間接的な原因(リスクファクター)もありますので、ご紹介します。
・喫煙
たばこには、「ニコチン」や「タール」を含まれており、血管を収縮する働きがあります。
そのため、酸素や栄養が十分に運ばれにくくなってしまい、免疫力が低下します。
また、たばこは唾液の分泌を抑制する働きがあるため、お口の中が乾燥しやすく、歯周病菌が増殖して、歯周病になりやすい環境を作り出します。
他にも、たばこには出血しにくくなる働きがあるため、歯周病の症状に気づきにくく、気づかないうちに悪化してしまうことも少なくありません。
・不正な歯並び
不正な歯並びの方は、歯が重なっている部分に汚れが残りやすくなってしまいます。
その部分は、歯ブラシを当てにくいため、歯周病のリスクが高くなります。
汚れが残っていることで、口臭の原因にもなりやすいため、注意が必要です。
・合わない被せ物
むし歯の治療をした後に被せ物をしますが、経年変化で少しずつ変形してしまったり、歯ぐきが下がって、歯ぐきとの境目に隙間ができてしまったりすることがあります。
そうすると、その部分に汚れが残りやすく、歯周病のリスクが高くなってしまいます。
・ストレス
ストレスを強く感じると、唾液の分泌が少なくなり、歯周病菌が活発に活動します。
そうすると、歯周病のリスクが高まります。
また、ストレスがある方は寝ている時に無意識に歯ぎしりや食いしばりをしていることが多いのですが、歯や歯を支える組織に異常な力が加わるため、歯周病が悪化しやすい原因になります。
■歯周病になりやすい方の特徴
歯周病になりやすい方には特徴がありますので、ご紹介します。
・歯磨きが不十分な方
歯周病の原因の多くは、口腔内に残っている歯垢(プラーク)です。
そのため、歯磨きなどのセルフケアが不十分な方は、口腔内に歯垢(プラーク)が残りやすく、歯周病になりやすいといえます。
・糖尿病の方
糖尿病は、血糖をコントロールする「インスリン」という物質の働きが弱かったり、ほとんど働いていなかったりして、血糖がコントロールしにくくなる疾患です。
高血糖になると、免疫力が低下して唾液の分泌量も減少します。
そうすると、歯周病菌が繁殖しやすくなり、歯周病になりやすい環境になります。
・男性より女性が多い
歯周病は男性と比較すると、女性の方が多い傾向にあります。
これは、女性ホルモンを好む歯周病菌がいるためです。
そのため、女性ホルモンが増えることで細菌が増えて、歯ぐきのトラブルにつながります。
また、男性と比較すると、女性の方が唾液の分泌量が少ないことも関係しています。
【歯周病予防をしてお口の環境を整えましょう】
歯周病の直接的な原因はお口の中に残った歯垢(プラーク)です。
そのため、毎日のセルフケアで丁寧に歯を磨き、汚れを落とすことが歯周病予防につながります。
また、歯周病は自覚症状が少なく、いつの間にか進行してしまうことも少なくありません。
歯科医院で定期的に検診を受けて、お口の環境を整えましょう。