気が付きにくい歯周病の症状。若いうちは放置しても大丈夫?|いまもと歯科クリニック|奈良県葛城市の歯医者

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気が付きにくい歯周病の症状。若いうちは放置しても大丈夫?


みなさんこんにちは。

葛城市の歯医者【いまもと歯科クリニック】です。


歯周病がいつの間にか進行してしまう疾患ということを知っていますか?

歯を失う原因第1位の歯周病ですが、自覚症状が少なく気づきにくい特徴があります。

そこで今回は、歯周病の症状とその予防法についてご紹介させていただきます。


■気づきにくい歯周病の症状


・歯ぐきの腫れ

・ブラッシング時の出血

・口臭が気になる

・歯がぐらぐらする

・歯と歯のすき間が増えた

・歯が長くなった


これらの症状がある場合は、歯周病を発症している可能性があるので、早めに歯医者を受診することをおすすめします。


■歯周病になるメカニズム


歯周病を引き起こす直接の原因は、汚れの中の歯周病菌です。

歯が十分に磨けていないと、歯ぐきの境目に歯垢(プラーク)がたまって歯周病菌が繁殖し、炎症を引き起こします。

そのまま放置すると歯周ポケットが深くなり、汚れが残りやすい環境になります。

初期の段階では歯ぐきの腫れや出血につながり、進行すると歯を支えている顎の骨にも炎症が広がり、顎の骨を溶かしてしまいます。

顎の骨が少なくなってしまうと、歯がぐらぐらしたり、歯と歯の間にすき間ができるようになります。


■若いうちに歯周病を放置するリスク


◎全身疾患と歯周病

歯周病は、身近な疾患で30代の方では7割以上の方が歯周病を患っているといわれています。

初期の段階では、歯ぐきの炎症にとどまっているため、汚れをきれいにするプラークコントロールで症状が落ち着きます。


しかし、放置すると歯がぐらぐらして、最悪の場合抜歯が必要なケースもあります。

また、歯周病は全身疾患とも密接な関係があることが分かってきました。


歯周病の炎症が強いと、炎症性物質が血液を介して全身の臓器をめぐり、影響を及ぼすことがあります。

心臓疾患、脳血管疾患は歯周病菌が炎症性の物質を出すことで、血液の循環が悪くなり、症状を悪化させてしまいます。


◎糖尿病と歯周病

糖尿病と歯周病は相互に影響を与えることが分かっています。

糖尿病は、血糖をコントロールする「インスリン」の働きが弱くなったり、働かなくなったりする疾患です。

インスリンの働きが悪くなり血糖のコントロールが難しくなると、血糖値が上昇しやすくなります。血糖値が高い状態は炎症を強めたり、免疫力も低下させるため、歯周病が悪化しやすい環境となります。


また、糖尿病は唾液の分泌が減少してしまうため、細菌が増殖しやすくなります。

糖尿病が悪化すると、歯周病にとって活動しやすい環境が整ってしまい歯周病が悪化していきます。


上記でご説明したように、歯周病菌はインスリンの働きを鈍くします。

そのため、歯周病が改善すると、糖尿病の数値も安定しやすくなると考えられています。


■歯周病を予防する方法とは


歯周病を予防するためには、毎日のセルフケアが大切です。


◎丁寧なブラッシング

歯周病の予防は、歯周病菌がひそんでいる歯垢を取り除くことです。

そのためには、毎日のセルフケアで丁寧なブラッシングが必要です。

1~2本程度細かく磨き、歯ぐきの境目に対して歯ブラシを45°の角度で当てると歯周ポケットにも毛先が入り込みやすくなります。


◎デンタルフロスと歯間ブラシの併用

歯と歯の間は汚れが残りやすく、歯ぐきの境目にもつきやすくなります。

そのため、歯ブラシだけで落とし切れない汚れは、デンタルフロスや歯間ブラシを使いましょう。


定期的なプロフェッショナルケアも大切です。

毎日のセルフケアでは落とし切れない汚れは定期的なプロフェショナルケアのクリーニングで落としましょう。

汚れが残っている部分を確認し、その部分の汚れの落とし方も確認することができます。

また、お口の中を確認することができ、不具合があった場合も早期発見・早期治療が可能です。


■歯周病治療は早期に開始しましょう


歯周病は悪化すると、歯を支える顎の骨も溶かしてしまいます。

顎の骨が減ってしまうと、自然に増えることはありません。

そのため、顎の骨が減る前に早期の段階で治療を開始することが大切です。

定期的に検診を受けることで歯周病の予防ができ、口内環境も良好に保つことができるためおすすめです。


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