ムリなく&おトクに健康!マウステーピング もしもにそなえて!歯のけが対処法|いまもと歯科クリニック|奈良県葛城市の歯医者

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ムリなく&おトクに健康!マウステーピング もしもにそなえて!歯のけが対処法

奈良県葛城市いまもと歯科クリニック受付の芦髙です。

CPAPとは、寝ているときに何度も呼吸が止まってしまう「閉塞性睡眠時無呼吸」の治療のために使う装置のことをいいます。
CPAPによる治療では鼻や口にマスクを当て、機械から空気を送り込むことで気道を広げるのですが、マウステープを同時に使うと、さらに気道が広がり、無呼吸の回数が減ることがあります。
寝ているときに口呼吸をすると、舌や軟口蓋(上あごの奥の柔らかい部分)がのどに落ち込み、気道を塞ぐため、いびきや無呼吸が起こりやすくなります。たとえCPAPで空気を送り込んでいても、CPAPのマスクの下で口呼吸をしていると気道が狭くなっているので、体内には十分な空気が行き届きません。
そこでマウステーピングで口を閉じると下のあごが上がり、舌や軟口蓋がのどに落ち込むのを防げます。
すると気道が広がり、いびきや無呼吸の回数が減るのです。
CPAPは睡眠時無呼吸の治療には効果がありますが、CPAPを始めた患者さんの約20%が「CPAPをつけると苦しくて眠れない」という理由で、CPAPの治療を止めてしまうそうです。ロ呼吸で気道が狭くなっているので、CPAPで空気を送り込んでも、のどに圧力がかかったり、空気が逆流して眠れなくなってしまうのでしょう。
また、軽度の閉塞性睡眠時無呼吸の患者さんで、CPAPとマウステープを使ったときのいびきと無呼吸の回数や血中酸素飽和度を調べた研究があります。それによると、CPAPとマウステーピングの併用によって、いびきと無呼吸の回数が減り、血中酸素飽和度も改善したという結果が得られたそうです。
CPAPを使っている患者さんにマウステーピングをしてもらうと、病院の医師から「無呼吸がほとんど出ていませんね。普通はありえないことです」と驚かれることもあります。そして患者さんは睡眠の質が上がり、同時に血圧や血糖値、不整脈も改善することが多いのです。
睡眠時無呼吸は、慢性的な低酸素状態が続いて脳疾患や心疾患のリスクが上がるため、寿命にも影響するといわれています。また昼間、急な眠気が出て交通事故を起こすリスクも高くなりますので、CPAPを効果的に使うためにも、マウステーピングの併用をおすすめしています。
エピソードとして、50代の男性はCPAPの治療を受けていましたが、夜問頻尿があり、夜、5回もトイレに起きていました。
毎日、車で往復3時間の通勤をしていて、いつも眠気を感じていたそうです。このかたは血圧も高く、CPAPをつけていても、口呼吸をしていることが考えられました。CPAPとあわせてマウステーピングをしてもらったところ、夜間頻尿がなくなり、朝まで起きなくなったうえに、血圧も安定し、通勤時の眠気もなくなったそうです。
また、学校の先生をしている50代の男性は、重度の睡眠時無呼吸でCPAPによる治療を始めましたが、CPAPのマスクをつけると空気がのどで逆流して苦しくなり、治療を続けられませんでした。高血圧と糖尿病があり、夜は1時間に1回トイレに起きていました。昼間は眠気が強く、職員室でも居眠りをしていましたが、マウステーピングを始めると、夜のトイレに行く回数が減り、居眠りも少なくなりました。脳の低酸素状態が改善されたのでしょう。
マウステーピングは、このような重度の睡眠時無呼吸の方にも効果があります。

成長にともない、活発に動き回るようになっていくお子さん。
でもそんなときに怖いのが、転んだりぶつけたりして起こる「歯のけが」。
実際目の当たりにすると、どうしたらいいか、パニックになってしまいがちです。
まずは、どんなときにお子さんが歯やお口をけがしやすいのかをお伝えします。

・フローリングの床でこけた!
2歳くらいまでは、おうちのフローリングの床ですべって転び、歯やお口をぶつけてしまう子が多いです。
おうちの階段から落ちたとか、何かにつかまって立ち上がろうとしたときに、体を支えられずガタンと倒れてぶつけてしまう子もいます。
・公園で遊んでいてぶつけた!
幼稚園から小学校1~2年生くらいまでの子は、すべり台や鉄棒など、公園の遊具で遊んでいるときにぶつけてしまうことが多いです。
鬼ごっこをしていて鉄棒に顔をぶつけたり、すべり台の上でふざけて顔から落ちてしまう子もいます。
・スポーツをしてぶつけた!
もう少し上の年代になると、運動場や校庭でぶつけることが増えます。
サッカー中にぶつけたり、友だちのひじが顔に当たったり、野球の外野フライを取り損ねてボールが顔に当たったりなど、いろいろです。
・自転車に乗ってぶつけた!
ほかにも、自転車を乗っているときにこけて顔を打ったとか、自転車が溝にはまって倒れてぶつける子もいます。

このように、子どもの歯のけがの原因の第1位は「転倒」です。
統計的に見ても、転んでぶつけるケースがいちばん多いです。子どもは相対的に頭が大きく、重心も高いために転倒しやすいです。
(日本小児歯科学会、小児の歯の外傷の実態調査、小児歯科学雑誌。1996;34(1):1-20.)

お子さんが歯やお口をぶつけたときにどうすべきか、流れを説明ます。
子どもがけがをすると、親御さんのほうがあわててしまうものですが、まずは落ち着くことが大切です。

ぶつけて歯が抜けた!折れた!
○意識はあるか?
意識がなかったり、もうろうとしていないか。ふだんと違うところはないか(興奮・眠りがち・反応が鈍い・同じことを何回も言うなど)。

→意識がない
○救急車を呼ぶ(119番)
必要に応じ心臓マッサージやAEDを行う。
→救急病院へ

→意識がある
○お口以外に頭や顔に怪我はないか?
→ある 口腔外科のある病院へ

→ない 
○そのうちどの状況か?
→①歯が抜けている
 ②歯が折れている
→抜けた歯・折れた歯を探す。抜けた歯は牛乳や保存液、生理食塩水につける
○あらかじめ連絡して、できるだけ急いでかかりつけの歯科医院へ

→③歯がグラグラしている
 ④歯の位置がズレている(噛み合わせがおかしい)
→歯を指で触らない。つよくを閉じないようにする。
○あらかじめ連絡して、できるだけ急いでかかりつけの歯科医院へ

→⑤歯ぐきや唇が切れている
→ガーゼやテッシュ、ハンカチを押し当てて止血する
○あらかじめ連絡して、できるだけ急いでかかりつけの歯科医院へ

抜けた歯・折れた歯の管理のポイント
4つの「ない」
point① 捨てない
抜けた歯や折れた歯が見つかった場合、捨てずに歯科医院に持っていきましょう。
必ず成功するとは限りませんが、抜けた歯は元の場所に戻せる可能性がありますし、欠けた歯はくっつけることができます。ただし、抜けた歯を歯科に持参いただくときには、次のことに気をつけてくだい。
point② 洗わない
抜けた歯に土や砂がついていても、水道水で洗う必要はありません。むしろ、きれいに洗ってはダメなのです。
抜けた歯の根には、「歯」という組織が付着しています。この歯根膜が落ちてしまうと、あごの骨に歯がくっつきません。土や砂は歯科医院で、歯根膜を落とさないよう慎重に洗い流しますので、抜けた歯はそのまま洗わずにお持ちください。
point③ 歯の根に触らない
歯の根を指で触ってしまうと、歯根膜が傷つきます。
ですから、抜けた歯を持つときは、歯の噛むところを持ちましょう。
point④ 乾燥させない
歯根膜が乾いてしまうと、細胞が死んで、歯が骨にくっつかなくなります。歯根膜を乾燥させないように、牛乳や保存液に浸してお持ちください。それらがない場合は、コップに溜めた唾液や、生理食塩水(500mLのペットボトルにキャップ2/3程度の塩を入れれば、生理食塩水(0.9%の食塩水)ができます)に浸してもいいです。ティッシュでくるむのは、乾燥するのでやめましょう。
また、折れた歯もくっつけられる可能性がありますので、お持ちください。

歯科医院ではどんな治療をする?
ぶつけた歯の状態によって、行う治療は異なります。
ここでは代表的なパターンをご紹介します。
パターン① 歯が抜けた!
1)元の位置に戻す
麻酔をしてから、持ってきていただいた歯を元の場所に入れ直します。傷口を縫い合わせます。
2)固定する
街脂(レジン)やワイヤーで隣の歯と固定します。
3)固定や縫合糸を外す
4)経過観察
固定や縫合糸が外れた後も、治療の経過を見守ることは欠かせません。
パターン② 歯の位置がズレた!
1)元の位置に戻す
麻酔をしてから、持ってきていただいた歯を元の場所に入れ直します。傷口を縫い合わせます。
2)固定する
街脂(レジン)やワイヤーで隣の歯と固定します。
3)固定や縫合糸を外す
4)経過観察
固定や縫合糸が外れた後も、治療の経過を見守ることは欠かせません。
パターン③ 歯の位置がズレた!
1)接着する
持ってきていただいたかけた歯を接着します。
2)経過観察
治療の経過を見守ることは欠かせません。
ぶつけてから早めに対処するほどお口に戻せる(再植)確率が高まります。
ですので、できるだけ早くお子さんを連れてきてください。
抜けた歯をお待ちになる際は、上記で紹介した4つの「ない」をお忘れなく!
欠けた歯も、くっつけられることがありますので捨てずにお持ちください。

治療後の経過観察は欠かさずに!
歯が元通りの位置に戻り、固定のワイヤーや勘脂が取れたとしても、それで「よかった、おしまい」ではありません。
治療した歯には、次のような変化が起こることがあります。
こうした変化にいち早く対応できるよう、治療が終わった後も、経過観察のために定期的に(3~4ヵ月に1回など)ご来院ください。
経過観察ではここをチェックします!
☑️歯の変色
いちばん多いのは、「歯の変色」です。
ぶつけた歯の中で血液が流れなくなり、血液が固まります。それがエナメル質(歯の表面)に透けて、黒や茶色などに変色して見えます。変色が自然に改善しない場合は、歯の神経がダメになっている可能性があります。
ダメになった神経を放置すると、歯の寿命にも影響します。そのため、歯の根の治療を行います。
乳歯の変色は、血流が回復して歯の神経が再生すると、元に戻ることもあります。
☑️歯のグラグラ
元の場所に戻した歯は、歯の神経に細菌感染が起きると、グラグラと動くようになっていきます。
歯ぐきが腫れて膿が出たり、まわりのあごの骨が減っていってしまいます。
この場合も、定期的に経過観察に通っていれば、速やかに対応できることがあります。
☑️後に生えてくる永久歯への影響
乳歯をぶつけた場合、後に生えてくる永久歯に影響が出る可能性があります。
たとえば、永久歯が生えてこなくなる、永久歯の形成が途中で止まる、生える方向が変わってしまうなどです。永久歯の芽(歯胚)に乳歯の根がぶつかったところが変色することもあります。
そうしたケースでは、早めに乳歯を抜くこともあります。
乳歯をぶつけたら、きちんと永久歯に生えかわったのが確認できるまで、経過観察を受けたほうがよいでしょう。
☑️歯の根への影響
永久歯をぶつけた場合、歯の根があごの骨の内部で吸収されてしまうことがあります。そのまま気づかずにいると、だんだん歯の根がなくなっていき、やがては歯が抜けてしまいます。
ほかにも、歯の根があごの骨と癒着してしまうこともあります。歯の根が骨とくっつくと、成長期にその歯だけが動かなくなり、歯並びが乱れる一因となります。

子どもが歯がぶつけたときのQ &A
Q.とくに歯のけがをしやすい年齢はありますか?
A.統計によれば、乳歯のけがは1~3歳、永久歯のけがは7~9歳に多いようです。
活発に動く男子のほうが、やはりけがをする頻度は高めです。なお、歯の種類別にみると、乳歯・永久歯ともに上の前歯をけがすることが多いです。

Q.歯をけがしたときのために、日ごろから用意しておくとよいものはありますか?
A.何といってもまずは「かかりつけの歯科医院」。
そして抜けた歯を保存するための牛乳は冷蔵庫にあるとよいですね。
なければ水+塩ひとつまみで生理食塩水をつくりましょう。

Q. 歯医者さんが開いていない夜間や休日に子どもが歯をけがしたら、どうしたらいいでしょう?
A.自治体によっては、夜間や休日に応急診療を行っている歯科医院をウェブサイトにまとめています。かかりつけの歯医者さんに、夜間や休日の救急対応について聞いておくのもよいでしょう。

Q. ぶつけたのは乳歯だから、歯医者さんに行かなくてもいい? どうせ生えかわるし.......。
A.将来生えてくる永久歯に影響が出ることもあります。
歯科医院で継続して診てもらいましょう。

Q. 見た感じ血も出てないし、歯も抜けたり欠けたりしていないようだから、歯医者さんに行かなくてもいい?
A. 一見、歯に異常がないようでも、
位置がズレていたり、めり込んでいたりすることも多いです。
親御さんが見た目で判断しないほうがよいでしょう。

また、大人の方であっても抜けた歯を放置していることはよくありません。たとえば、奥歯が一本抜けたままで放置している場合は、年月が経つにつれ、歯並びや体に影響が出てくることもあります。
奥歯を1本なくすと噛む力が約15~35%減るともいわれています。そうなると自然に軟らかいものを食べがちになって、汚れが歯につきやすくなったりします。噛める歯はかりで噛む習慣になって、一部の歯に無理がかかってしまうことも。
たとえば足にケガをすると、その足をかばって反対側の足を使いがちになりますね。そうするとひざや腰に痛みが出てくることは想像しやすいでしょう。同じことがお口の中にも起きてくるのです。今はよくても長く放置しておくと・・・。
歯のないところに周りの歯が動いてきて、噛み合わせや歯並びが変わってくる可能性もあります。隣の歯が傾いてきたり、抜けた歯と噛み合っていた歯が伸びてきたりする患者さんもよく目にします。
上下の歯は、たとえて言えば歯車のようなものです。歯車の一部が欠けていたり形が不揃いだと、スムーズに回転しなかったり、壊れたりします。歯も同じで、歯並びが不揃いだったり、噛み合わせのバランスが悪かったりすると不具合が起こることがあります。
歯のないところの治療法には、入れ歯、ブリッジ、インプラントなどがありますが、噛み合わせや歯並びの状態によっては、事前に矯正治療が必要になったり、歯を削る量が多くなることもあります。そこならないためには、歯を失ってから長く放算でずに、補う治療を受けることが大切です。