皆さん、こんにちは。

奈良県葛城市の【いまもと歯科クリニック】です。

毎日当たり前のように行っている歯みがきですが、実は間違った方法で行っている方が非常に多いのを知っていますか？

せっかく毎日ケアしていても、歯みがきの仕方を間違えると、むし歯や歯周病、知覚過敏、歯ぐきが下がるなどの原因になることもあります。

そこで今回は、「正しい歯みがきの方法」と、ついやってしまいがちな「間違った歯みがき方法」をわかりやすくご紹介します。

■やってしまいがちな間違った歯みがきの3つの例

まずは、多くの人が無意識にやってしまいがちな【間違った歯みがき方法】からチェックしましょう。

1.　ゴシゴシ力を入れて磨く

「しっかり汚れを落とさないと」と強い力でゴシゴシ磨くのは、実は逆効果です。

歯ブラシのストロークも大きくなりやすく、細かい所に汚れが残ってしまいがちになります。

強い力で磨くことで歯の表面のエナメル質を傷つけたり、歯ぐきが下がってしまうことがあります。

特に硬い毛の歯ブラシを使っている人は、知覚過敏の原因にもなるため注意が必要です。

2.　歯みがきの時間が短すぎる

歯みがきの時間を意識したことはありますか？

「1分以内で終わる」という方は、汚れを落としきれていないケースが少なくありません。

歯みがき粉が口の中に行き渡ると、満足しやすいですが、1本ずつ歯ブラシを当てて汚れを落としてから終わらせることが大切です。

3.　同じ場所ばかり磨いてしまう

歯みがきをしているつもりでも、無意識に磨きやすい場所ばかり歯ブラシを当てていることがあります。

特に奥歯の裏側や、歯と歯の間は磨き残しが多い部位です。

磨き残しがあると、その部分のむし歯や歯周病のリスクが高まるため、順番に全体をバランスよく磨く意識が大切です。

■歯科医もすすめる正しい歯みがきの方法

1.　1～2本ずつ磨く意識で

「なんとなく全体を磨く」のではなく、1本ずつ丁寧に磨くことを意識しましょう。

下の前歯の裏側は汚れが残りやすいため、歯ブラシを縦にして使うと効果的です。

また、奥歯の噛み合わせ部分や、一番奥の歯もしっかり忘れずに磨いてくださいね。

2.　歯と歯ぐきの境目にブラシをあてる

歯周病やむし歯の原因菌は、歯と歯ぐきの境目や歯間に多く潜んでいます。

この部分の汚れもしっかり落とせるように、歯ブラシの毛先を斜め45度に当て、軽い力で小刻みに動かすことで、汚れを効果的に落とせます。

3.　歯ブラシの持ち方は「ペン持ち」で

歯ブラシを「グー」で握ると無意識に力が入りやすく、強くゴシゴシと磨く原因になってしまいます。

ペンを持つように軽く持ち、手首のスナップで優しく磨くのがポイントです。

歯ブラシにかける力は100～200グラム程度が良いとされています。

強い力がかかりすぎないように、細かく磨く工夫をしましょう。

4.　歯間ブラシやフロスも併用する

歯ブラシだけでは6割程度しか磨けていないと言われており、歯と歯の間は「歯間ブラシ」や「フロス」を併用して落としましょう。毎日の歯みがきにデンタルフロスや歯間ブラシをプラスすることで、むし歯・歯周病予防の効果がアップします。

使い方が分かりにくい場合は、通院の際に聞いていただけるとデンタルフロスや歯間ブラシの使い方や、患者さんに合ったケア用品もお伝えすることができますので、ご相談ください。

5.　就寝前の歯みがきは重要です

寝ている間は唾液の分泌が減るため、汚れを洗い流す作用の効果が減り、細菌が繁殖しやすい状態になります。

毎食後しっかり磨くのが理想的ですが、1日のうちでより丁寧に磨くべきタイミングが「寝る前の歯みがき」です。

細菌対策にマウスウォッシュなどを併用するのも良いですね。

■毎日の歯みがきで歯の健康寿命が変わります

なんとなく続けている歯みがき習慣も、やり方を見直すだけで効果は大きく変わります。

正しい歯みがきは以下のポイントが重要です。

• 強く磨かず、優しく丁寧に細かく磨く。

• 歯と歯ぐきの境目を意識して磨く。

• 歯間清掃を習慣にする。

歯みがきは、自分の歯を手軽に守る効果的な方法です。

歯周病菌は汚れの中に潜んでいるため、歯周病予防のためには、毎日の丁寧なセルフケアが重要です。

正しいケアを身につけて、いつまでも健康な歯を保ちましょう。