皆さん、こんにちは。
奈良県葛城市の【いまもと歯科クリニック】です。
歯科で行う処置の一種で「PMTC」という言葉を聞いたことはありますか?
PMTCは歯のクリーニングですが、歯医者で行うスケーリングもクリーニングといわれる場合があります。
そこで今回は、PMTCとは何か? という基本や、効果・頻度・流れ、そしてスケーリングとの違いについて、わかりやすく解説します。
目次
■PMTCって何?歯医者で受けるプロのクリーニングとは
PMTCとは、「プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング」の略になります。
分かりやすくいうと、歯科衛生士などの専門家が専用の器具を使って行う、歯のクリーニングのことです。
通常の歯みがきでは落としきれないバイオフィルム(細菌の膜)や着色、歯垢(プラーク)を丁寧に除去することで、むし歯や歯周病、口臭の予防に効果が見込めます。
■予防効果を高めるPMTCの受診頻度とは?
基本的には3〜6ヶ月に1回のペースが推奨されます。
ただし、歯並びの状態や口腔内の清掃状況によっては、1〜2ヶ月に1回の頻度で行うこともあります。
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歯石がつきやすい方
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着色汚れが気になる方
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口臭が気になる方
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むし歯・歯周病の再発予防をしたい方
は早めの施術をおすすめします。
■PMTCの流れ
1. 口腔内チェック
まず最初に、歯科衛生士がお口の中全体の状態を確認します。
むし歯や歯周病の兆候がないか、汚れのつき具合などをチェックします。
必要があれば、染め出しをして、歯のどこに磨き残しがあるのかを確認し、患者さんに共有を行います。
染め出しをすることで、普段自分では気づきにくい部分も、見ることができます。
2. 歯垢(プラーク)・バイオフィルムの除去
歯の表面にこびりついたバイオフィルム(細菌の膜)を、専用の回転ブラシやラバーカップを使って丁寧に落としていきます。
この工程は、「原因菌」に直接アプローチする非常に重要なステップです。
3. 歯間や歯ぐきの境目の清掃
次に、歯と歯の間や歯と歯ぐきの境目といった、家庭での歯みがきでは届きにくい場所を徹底的に清掃します。
小さなブラシやチップ、ペーストを用いて、細部の汚れや着色(ステイン)を優しく除去します。
4. 仕上げのポリッシング(研磨)
歯の表面をツルツルに仕上げるために、粒子の細かい専用ペーストと柔らかいブラシで研磨します。
このポリッシングによって、汚れの再付着を防ぐ効果が高まり、施術後はすっきり爽快な感覚が得られます。
5. フッ素塗布(希望・必要に応じて)
最後に、むし歯予防のためにフッ素塗布を行うことがあります。
歯にフッ素を塗ることで、歯の表面のエナメル質を強化し、むし歯になりにくい状態を保つことができます。
■PMTCとスケーリング その違いは?
スケーリングは、歯石や歯垢を専用の器具で除去する処置のことです。
主に歯周病治療の一環として行われます。
一方、PMTCは健康な歯ぐきの人でも受けられる予防処置であり、歯の表面や歯と歯の間の“見えない汚れ”を徹底的に除去することが目的です。
■自宅のクリーニングとの違い
PMTCは、歯科医院でしかできない“専門的なクリーニング”です。
毎日の歯みがきでは落としきれない汚れや、歯石・バイオフィルムまで徹底的に除去できるため、自宅でのケアでは得られない清潔感と予防効果があります。
日々のセルフケアに加えて、定期的なPMTCを受けることで、歯と歯ぐきをより健康に保つことが見込めます。
■PMTCで口の中の健康維持を
むし歯や歯周病を未然に防ぐには、日々のセルフケア+定期的なプロケアのWアプローチが効果的です。
「定期検診サボっちゃってたな」「着色や口臭が気になってきた」という方は、ぜひ一度PMTCを受けてみてくださいね。PMTCは当院でも対応しています。