歯周病と全身疾患
こんにちは、奈良県葛城市歯医者いまもと歯科クリニック歯科衛生士の中本です。歯周病が脳卒中の可能性を高める
動脈硬化の主要な原因は、遺伝的要素、脂質異常症(高脂血症)、高血圧などと考えられていました。最近の研究では歯周病関連細菌やその代謝産物、歯周炎により産生された炎症性サイトカインなどが動脈内膜に侵入し、血管内皮細胞を傷害して動脈硬化を悪化させるのではないかと考えられています。また、ある歯周病原菌は血小板の凝集機能をもっており、凝集した血小板がはがれ、血流に乗り血栓を引き起こし、動脈の梗塞を引き起こす可能性も考えられています
歯周病の母親は低体重児出産や早産の危険がある
歯周病原菌の病原因子刺激によって産生されたサイトカイン(インターロイキン、インターフェロンなど)の作用として、妊婦に対して低体重児出産(2500g以下)を促すことが報告されています。
口腔細菌が誤嚥性肺炎の原因となる
要介護高齢者などでは嚥下反射※3に障害のある方が多く、口腔内に細菌が多いとそれが肺に入り肺炎の原因となります。歯周治療や口腔ケアを行い、口腔内の細菌を減らしておくと、たとえ誤嚥※4しても、肺炎になる可能性を下げることができます。また、誤嚥性肺炎は、高齢者の寝たきり状態を長期化させる原因として重要な疾患であると同時に医療費のかかる疾患なのです。