においの主犯はお口の細菌!
こんにちは、奈良県葛城市歯医者いまもと歯科クリニック歯科衛生士の中本です。病的な口臭は、お口のなかににおいの原因があることが多いですが、ミクロの世界で見ると、その主犯はお口の中の細菌といえます。
最近のうち、とくに歯周病菌などの酸素を嫌う菌(嫌気性菌)が、腐敗臭をともなうにおい物質を生み出します。彼らが唾液や血液、剥がれ落ちたお口の粘膜、食べかすに存在するたんぱく質(正確には含硫アミノ酸)を分解したときに、揮発性の硫黄化合物―硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドなどを出すのです。
女性では、月経や妊娠などのホルモンバランスの変化によりお口の中にいる歯周病菌が活発化し、口臭が増加するという報告もあります。
細菌の活動には、唾液も影響します。朝起きたときが一番口臭が強く、それから食事や歯磨きをするたびに下がって、時間がたつとまた上がります。唾液には細菌を洗い流したり、細菌の繁殖を抑えるはたらきがあります。起床時にいちばんにおいが強いのは、就寝中は唾液の分泌が減るので、寝ているあいだにお口の中で細菌が繁殖するためです。
このように、唾液の分泌量は口臭に影響しますので、ドライマウスなどで唾液が減少すると、口臭も強まる傾向があります。