お口の中の隠れたヒーロー【唾液】のチカラ
こんにちは、奈良県葛城市歯医者いまもと歯科クリニック歯科衛生士の中靏です。私たちのお口の中の「唾液」。ほとんどの人にとって普段は意識しない関心がないものでしょう。
ですが、唾液はお口の健康を守るため日夜闘うはたらきもの。
おまけに全身の健康にも大きく影響しているんです。
今回は私たちの体を守る知られざるヒーロー、唾液の働きについて詳しくお教えします。
Q唾液っていうとなんか汚いイメージがありますけど、そんなに大切なものですか?
たしかに口がぱさぱさしますけど。
Aほとんどの人にあるのが当たり前の唾液。けれどもお口の健康にも全身の健康にも欠かせません。
唾液にはたくさんの役割があり、単なる水ではなく非常に高性能な機能水といえるんです。
ですが、まずはそれについてお伝えする前に唾液とは何者かをお話ししましょう。
唾液は血液から作られます。
唾液は透明な液体なので水分が姿を変えたものだと思っているかもしれませんが、
唾液はもともとは血液ななんです。
水分を摂取すると胸骨や助骨などにある骨髄で血液が作られその血液が唾液腺にて唾液へと
作り変えられます。水を飲んでそれがすぐに唾液になるわけでなく1回血液になってから唾液になるんですよ。
唾液には2種類ある?
分泌される唾液には、サラサラした唾液とネバネバした唾液の2種類があります。サラサラ唾液は主に耳下腺と顎下腺から、ネバネバ唾液は主に顎下腺と舌下腺から分泌されます。
サラサラ唾液の特徴
唾液の分泌は自律神経によってコントロールされていて、サラサラ唾液は主に副交感神経にコントロールされています。副交感神経は自律神経のひとつで、リラックスしている時によく働きます。そのため、サラサラ唾液はリラックスしている時によく分泌されます。加えて、サラサラ唾液は食事の時に多く分泌されます。唾液アミラーゼなど消化を助ける酵素を多く含み、食べ物を湿らせて飲み込みやすくするなど、「消化吸収を助ける」役割を担っていると言われています。
ネバネバ唾液の特徴
ネバネバ唾液は主に交感神経にコントロールされています。交感神経も自律神経のひとつで、緊張した時などによく働きます。会議でのプレゼンなど強いストレスを感じる時に口の中が粘つくのは、ネバネバ唾液によるものです。ネバネバ唾液にはムチンという成分が含まれ、この成分が、細菌を絡め取り体内への侵入を防ぐほか、口の中の粘膜を保護したり保湿するなど、「からだを守る」役割を担っていると言われています。