噛めるお口で減らす糖と脂肪のお話|いまもと歯科クリニック|奈良県葛城市の歯医者

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噛めるお口で減らす糖と脂肪のお話

奥歯を失ってしまうと、しっかり噛めないために苦手な食材が増えてきます。 治療せずに奥歯のないままでいると、自分では特に意識していないのに、いつの間にか食の好みが変わって煮込んだうどんとか噛まずに流し込めるラーメン、カレー、菓子パンなど糖質過多の食事に陥ってブドウ糖の摂取量が増えやすいのです。あなたの内臓脂肪や血糖値がなかなか減らないのはよく噛めないお口に原因があるのかもしれません。歯科治療で噛めるお口を回復し、いまの食生活を見直して病気の発症や重症化を未然に防ぎましょう。 歯を失っていつか何とかしなければと思いながら慣れてしまい、そのままにしてしまう方がいらっしゃいます。しかしこの慣れこそが怖いのです。奥歯を失うと、咀嚼機能が低下すると軟らかくて食べやすいもの簡単に満足感を得られるものに手が伸びやすくなります。 その結果しっかり食事は摂れているという自己評価になりがちです。こうした噛めなくても食べられる食事はカロリーオーバーを引き起こしやすい一方、筋肉量の維持に必要な動物性タンパク質や老化を防ぎ体調を整える抗酸化物質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などが乏しく深刻な栄養不足を招きやすいです。脂肪につながりやすいうえ、低タンパク質で筋肉が減ってしまうのではむしろ健康増進には逆効果。しかし現実に噛めないものが多くては栄養改善のしようがありません。奥歯を失うと次第に食べにくくなるものが「肉と野菜」です。奥歯を失ってよく噛めない状態は本来とても強いストレスを生みだします。その結果ストレスを感じずに食べられるやわらかい食事を自然と好むようになり、糖質過多、低タンパク質、低ビタミン、低ミネラルに陥ってしまう人がとても多いのです。筋肉の主成分はたんぱく質。摂取したたんぱく質を使って効率よく筋肉量を維持するには、野菜に豊富に含まれるビタミンやミネラルも欠かせません。ビタミンEは筋肉増強効果を、ビタミンB6は筋肉の分解と合成を、マグネシウムはたんぱく質の代謝を促進するという重要な役割を担います。野菜が足りないと筋肉を維持するのにとても不利です。 奥歯にインプラントや入れ歯が入ると以前のようによく噛めるお口が戻ってきます。歯を無くしてから食事のたびに味わっていた噛めないというストレスから解放されることはなにものにも代えがたい喜びだと思います。しかし、奥歯が入ったことにより急激な体重の増加が起こりがちです。奥歯がないあいだに身についた食生活はなかなか頑固で、意識しないと変わらないもだということです。たいして噛まずに流し込める軟らかい食事は歯が入っても食べやすいメニューであることに変わりはありません。そのため放っておくと治療後も奥歯がなかった頃の食の好みが定着したまま継続してしまいます。また、噛まずに食べる癖がついていると意識的によく噛もうとしない限り流し込み食べも直りません。そのため歯が入って食が進む分過食になりやすく肥満を招きやすいのです。せっかくなんでも食べられるようになったのですから、肉や野菜もバランスよく食べ、健康的に体重と体組成のコントロールをしていきましょう。

いまもと歯科クリニック
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